ようやく板宿へ,そしておまけ
トーサン一人なら自分の足で何度でも行き来するのだが今回はこれ以上のロスは重ねられない.
本筋へ引き返し恥を忍びつつ軽快な足取りの男性に板宿への分岐を尋ねる.
爽やかに東山からの南への分岐をお教えいただいた.
三たび,東山山頂に到着するとその爽やか男性サワヤさん(仮称)がにっこり待っていてくださる.
他にも多くのハイカーが休んでいる中,ありました.探していた板宿へ向かう山道が.
『私も同じ方向だから一緒に行くよ』と爽やかに仰り途中の分岐まで子連れの私たちにペースを合わせて導いて下さる.
南へ向かう緩やかな下り斜面,心地よい春の午後の日差しが若葉を透して降り注ぐ.
キリの足取りは軽快さを取り戻し,小男は安心してトーサンの腕の中でスヤスヤ.
サワヤさんの気遣いと優しさに心から感謝感謝でありました.
助けをいただきながら④の道を辿りようやく板宿へ.
何よりも子供たちがホッとした様子.
子供達の大好きな電車で板宿から月見山へ移動し離宮公園へゆく.
季節外れの暑さの中,かき氷とラムネをパクパクゴクゴク.
ひと遊びしてから家まで帰りました.
おしまい
さまよう三人
馬の背の先は板宿まで緩やかなくだりが続くはず,古い記憶ではそうなっている.
この古い曖昧な記憶がいくつかの混乱を招くこととなった.
進むべき道は図の④なのだがさまよい歩いた①から③を順に示す.
①南への緩やかな下り,を意識するあまり東山手前で水野町方面への碑に従い南進.
しかし進むにつれて踏み分け道は枯葉で覆われ緩やかな他の山肌と区別ができなくなり辿るべき道を見失う.しばし右往左往する中で勘の鋭いキリが不安を募らせる.
②緩やかな下りしか記憶に残っていない私は東山など越えただろうか,と思いつつ小さな峠(東山)への登路を進む.東山山頂では意外と多くのハイカーが休憩している.その混雑の中進むべき道が見えたのでそちらへ進む.しかし進むにつれ日陰が多くなり明らかに北斜面を辿っていることに気づく.何か違う,おそらくこの道も違う,しかし他に道はあっただろうか?と自問するが答えが出ない.5分ほど歩くがやはり違うぞと引き返す.
キリに不安とトーサンへの不信が募る.低い峠とはいえ小男にとってはよじ登り這い上がる箇所が多い.自ずと疲労が伴い抱っこをせがむ.小男を抱くとキリが不満を抱く.疲れと不安と不穏な緊張が粘度の高い膠質溶液のように3人を包む.
③再度東山山頂方向へ向かって歩き,相変わらず混雑しているピークを馬の背方向へ下る.見逃した枝道がありはしないか周囲に目を配る.しかし枝道などなく先ほどの水野町方面の分岐までたどり着く.
やはりおかしい,どこで見落としているのだろうか.
高倉台から馬の背へ
須磨駅についたら早速寄り道,
春の朝の海の水は少し冷たいだろうか.
海の水の味見も済ませ,タクシーで高倉台へ向かう.
高倉台のAEON/KOHYO,前年秋にハンナ,キリ,小男を連れて一度来た場所.
その時は須磨浦山上遊園目指してトコトコ山歩き.
昭和の面影色濃いとてもくつろぐことのできる遊園地でした.
今日はAEON/KOHYOから栂尾山へ向かう.
栂尾山への長い階段,キリはスタタと身軽に駆け上がる.
小男は予想通り抱っこで踏破,甘えというより一段の高さや急勾配に怖さを感じた様子.トーさんの足腰ガクガクは予想以上.
やっと登ったと思いきやキリはさらに展望台へ駆け上がり,海と今いる場所との距離と高さの違いをチェック.
自分の "居場所" が確認できたら急にお腹が空いたのか朝9時台の昼ごはん.
小男も一緒にもぐもぐもぐ.
お腹がひと段落したところであたりを見回すと・・,
山頂碑を発見,キリくんパシャり.小男は三角点の虜に.
栂尾山を後に次なる峰の横尾山へ向かう.
横尾山あたりは登りくだりが細かく連なり踏み分け道は土や砂から小石状へと変わる.
横尾山を通過した後は岩肌の道が増えてくる.
キリはどこでもスイスイトトトンと軽快な足取りで進む.
小男はそれまで以上に懸命にトーサンにしがみつく,トーサンもしっかり抱き寄せる.
いよいよ馬の背が近づく,流石のキリも怖じ気づくのではないか.
安全に通るには ーーー
ーーー キリを馬の背最狭部手前で待機させ,まずトーサンと小男が先に行く.小男を馬の背を過ぎたところで待たせトーサンがキリのところへ一旦戻る,そしてキリの手を取り一緒に馬の背を越える ーーー そう,それで大丈夫だ,行ける.
と思いふと見上げると
なぜそんなところにいるのか.最狭部はどう越えた?
怖くなかったか,どう越えたかをのちに尋ねると
「狭いとこ?ん?そんなとこあったかな?」
そうか,子供目線だとそうなのか.
小男トーサンも無事に通過しホッと一息.
記念にパシャリ…のはずが場所取りでキリvs小男の兄弟ゲンカが勃発.
すぐ傍は崖,こんなところで押し合いすなー !(怒)
などありながらもなんとかパシャリ.
今日一番の難所を過ぎ後は楽々板宿駅へ,のはずが ーーー
西へ
山と海が隣り合う町,子供たちと須磨へ向かう